電波吸収体により吸収された電磁エネルギ-は熱エネルギ-に変換されて電波吸収体を加熱します。
吸収体の温度が高くなると、一般の電波吸収体は主に有機物で構成されているので熱分解を起こして可燃性のガスを発生します。
さらに温度が上昇するとこの可燃性ガスが発火して燃焼します。
この観点からは、大きな電力密度にさらされる電波吸収体は燃焼ガスが発生しないように無機物で構成されるべきです。
弊社のＨＰ-26やＨＰ-3は無機物で構成されているので万が一に、想定される以上の強い電波が照射されて、非常な高温になっても全く燃焼することはありません。
一方、無機物で構成された電波吸収体は硬い、質量が大きいなどの取り扱いが難しい面を有しています。
ＨＰＧ-12はより取り扱いを柔軟にすべく開発されました。無機物であるグラスウ-ルを基材に用いて軽量化するとともに、有機物の使用をごく微量に押さえました。
この結果、事実上燃焼することが無く、柔軟で軽量な耐電力電波吸収体を実現しました。