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EMC関連の測定は本来オープンサイトで実施されることが基本となります。 理想のオープンサイトは十分に広い平坦な金属面を仮定し、周囲に障害物がなく、外来波が一切ないような状況を想定しています。
しかし、現実のオープンサイトは理想のサイトとは異なり、山間のようなところであっても外来波(ラジオ、テレビ、携帯、草刈り機などのイグニッションノイズ、etc)の到来により精度の高い測定を困難にしています。
また、オープンサイトの測定は雨、雪などの天候により左右され、アンテナを高所に設置する場合は、風圧などの影響でも測定誤差が生じます。
オープンサイトの周囲の状況が変わることで、サイトの特性も変化します。このような問題は、開発・試験スケジュールに大幅な遅れを生じさせます。オープンサイト特有のこれらの問題を解決するためにEMC用の電波暗室が必要となります。
電波暗室は理想のサイトを実現するために床面を除く、4方の壁および天井の5面に電波吸収体を貼付し、電波ができる限り戻らないような環境を作り出しています。
弊社では暗室のサイズ、使用周波数の範囲、暗室の性能等をお客様と一緒に、よりご要望に沿った電波暗室をご提案致します。
その後、右図のように電波の経路をトレースしシミュレートするレイトレース法を用いたシミュレーションにより、暗室性能をシミュレート致します。弊社の電波吸収体と電波暗室の実績から変更を加え精度が向上しています。
シミュレーション後、最終的な仕様を決定します。ご要望により難燃性重視、低価格を重視、不燃性重視、真空で使用可能な電波吸収体等組み合わせて、様々なタイプの電波暗室を施工する事も可能です。